姿勢矯正事例
姿勢:猫背、巻き肩
症状:肩こり、首こり、頭痛、背部痛
整骨院で週に2回マッサージをしてもらっているが肩こりが良くならないとご来院されました。
まず、肩こりは「結果」であって「原因」ではありません。
肩がこる「原因」があるから、肩こりと言う「結果」が現れているのです。
ですので、いくら結果である肩こりをマッサージやもみほぐしで揉んでもらっても良くはなりません。それどころか、悪化することの方が圧倒的に多いです!
肩こりや腰痛など、慢性痛は揉んではいけません!
もみほぐすと悪化します!
マッサージによく通っている人ほど肩こりが多いのはなぜでしょうか?
「肩が凝ったから肩を揉んでもらう」
「腰がしんどいから腰を押してもらう」
つらい部分を揉んだり指で押してもらうと、とても気持ち良いですね。
でも、その気持ち良さは癒しを求めるリラクゼーションであって、決して肩こりや腰痛を改善させる方法ではありません。逆に悪化します!
では、なぜ「揉んだり、ほぐしたり」すると悪化するのでしょうか?
長時間同じ姿勢や動作を行う事で、一部の筋肉は短縮します。
短縮した筋肉により骨は引っ張られ、本来の位置からずれてしまいます。
そのずれた骨を元の位置に戻そうと、拮抗筋と呼ばれる反対側の筋肉が引っ張ります。
(この状態を筋肉が「張る」と言います。)
筋肉の張りが気になり(肩こりの状態)、マッサージや整骨院に行ってもみほぐしたりボキボキと矯正してもらいます。
骨のずれを元の位置に戻そうと頑張って張っている筋肉を「もみほぐす」と、一時的に筋肉の張りはゆるみますので楽になったように感じます。
しかし、骨のずれを戻そうと頑張って張っていた筋肉がゆるむ事で、骨は更にずれ、ずれがきつくなった骨を戻そうと筋肉の張りも更に強くなります。
これが「揉んでもらっても楽なのはその時だけ」と感じる理由です。
筋肉の張りは強くなりますので、更に強く揉みほぐしてもらいたくなります。
「強く揉んでもらわないと効いた気がしない」という状態です。
よく鉄板の様に固い肩の方がおられますが、これはもみほぐしを受け続けた結果です。
この「筋肉が張る⇒揉みほぐす⇒張る⇒揉みほぐす⇒張る...」を繰り返して筋肉はどんどん傷みます。筋肉は骨を元に戻していないので、骨が正しい位置に戻るまで張り続けます。
マッサージによく通っている人ほど頑固な肩こりが多いのはこの為です。
下記のような状態は間違いなく悪化してきています。
・強揉みして欲しい。
・長い時間揉んで欲しい。
・通う間隔が短くなってきた。
・癖になってきた。
まぎらわしい事に、本来ゆるめなければいけない短縮した筋肉に症状はありません。
ですので「揉んで欲しい筋肉」と、「揉まなければいけない筋肉」にずれが生じます。
コリは「原因」ではなく「結果」なのです。